野球の審判員になりたい!と思うけれど、いまいち登録の仕方がわからない。
必要な資格資格はあるの?
など、野球の審判員になる方法はあまり世間では知られていません。
今回は、野球の審判員になるための方法を詳しく解説していきます。
野球の審判員になるための条件とは?
野球の審判員といっても、様々な野球連盟の審判員がいます。
- プロ野球の審判員→NPBへ登録
- 高校野球の審判員→高校野球連盟へ登録
- 軟式野球の審判員→軟式野球連盟へ登録 など
このように、自分がやりたい野球連盟へ登録します。
基本的に、登録している連盟が主催する試合以外では基本審判を行いません。
まずは、自分がどの連盟での審判員になりたいか考えましょう。
18歳以上が条件
NPB審判員(プロ野球)の審判を目指す方は試験に合格する必要があります。
年令制限なし
やる気があれば誰でもできる
アマチュア審判員になりたい場合は、基本的に誰でも加入できます。
各連盟のHPに連絡先が書いてあるので問い合わせをすれば説明をしてもらえます。
審判員になるためには自分がプレイヤーとして野球をしていたなどの経験は全く必要なく未経験者でも加入できます。
最低限の条件として、野球を心の底から好きだと言える人。
そして最低限のルールを知っている人が条件となります。
基本的にいつでも加入できますが、2月~3月にかけ講習会や連盟登録の手続きがあるため
この期間より少し前に問い合わせをして登録すると良いでしょう。
審判生活を始めよう
決意を決め審判員として登録をしたら、いよいよ審判活動が始まります。
まず、2月~3月にかけて審判員講習会があります。
この講習会に参加すればBFJ(全日本野球協会)認定の3級審判員のライセンスが与えられます。
このライセンスは国際審判員から3級審判員までのライセンス制度があり、3級審判員のライセンスをもらえば、都道府県大会での公認審判員という事になります。
- 3級審判員→都道府県大会までの審判ができる
- 2級審判員→各県の代表チームによる試合(地区大会)の審判ができる
- 1級審判員→全国大会の審判ができる
- 国際審判員→国際大会で審判ができる
講習会の内容としては、各地区により講習時間は異なるものの内容は全国で統一されています。
まずは、ゴーストップコールと言い審判員の基本である「止まって判定をする」という動きを徹底的に身体に覚えさせます。
同時に、アウト・セーフなどのジェスチャーを確認します。
野球選手でいえば、「キャッチボール」のようなもので、プロ野球審判員でも欠かす事無く反復トレーニングを行います。
そして投球のストライク・ボールの確認、トラッキングアイ、フォーメーションの練習となり最後に試合形式での練習となります。
講習会によっては、座学もあり野球規則の確認や新年度のルール改正の説明。
そして、筆記試験などもあります。
ベテラン審判員も毎年、講習会に参加し基本の確認を大事にしています。
新人の審判員にとっても、とても良い勉強になるので必ず参加しましょう。
いよいよ公式戦デビューです
講習会を経て、シーズンが始まるといよいよ公式戦デビューです。
最初の1年は先輩審判員とクルーを組み4人制での塁審からスタートします。
まず、試合開始の1時間30分前には球場入りしてウオーミングアップ・準備体操を行います。
そして試合前になるとクルーが集まり、打ち合わせを行います。
試合前の打ち合わせでは、球審が中心となりジャッジの範囲や役割分担。フォーメーションの確認を行います。
そして、試合開始です!
試合中は一つのプレーに集中し、ジャッジの場面になれば自信を持って大きな声でジェスチャーを心掛けましょう。
フォーメーションなども「メカニクスハンドブック」という本が販売されており、この本を基本として全員が動きます。
しかし、最初は戸惑い身体が付いて行きませんが、先輩審判員がフォローしてくれます。
フォーメーションもとても大切ですが、先ずは「大きな声で、自信を持ってジャッジする」
これを徹底するようにしましょう。
無事に試合を終えると直ぐに帰れる訳ではありません。
クルーが集まり反省会を行います。一人ひとり試合を振り返り、良かったこと。反省すべき点をお互いに意見を出し合い次の試合に役立てます。
これで一日の活動が終了となります。
審判員はお金をもらえるの?
審判員は謝礼という形で審判員手当をもらいます。
地区により金額は異なると思いますが、基本的な相場として1試合どのポジションを任されようが2000円が相場と思われます。
高いと思うか、安いと思うかは本人次第ですが、1試合が平均2時間程度です。時給換算すると1000円という事になりますが、審判手当の中から連盟に登録する登録料や用具の購入、球場までの交通費も捻出しなければなりません。
特に用具は高価であるものや、消耗していくものもあります。
審判服なども常にキレイなものを身に着けておく必要があり色褪せたり、穴が開いているような服を着ることは審判員として失格です。
私も帽子は痛んでいなくても毎年購入するようにしています。
副業や、お小遣い欲しさに審判員を始めると絶対に続かないので注意しましょう。
時には判定を巡り選手と口論になったり、先輩審判員の愛情こもった指導を受けることもあります・・・。
あくまでも野球を心の底から愛している変態でないと続きません。
プロ野球審判員になるにはどうするの?
審判員をしていると選手同様にNPB(プロ野球)に憧れが出てきます。
選手がスター選手を憧れるように審判員もNPBの審判員に憧れます。
しかし、NPBの審判員はわずか60名程度しかいません。とても狭き門となります。
一軍で審判を出来るようになるのもNPBへと登録されてから経験を積み早い人でも10年は掛かると言われています。
年収についても多い人で1000万円。平均で500万円。一軍でジャッジしない人は200万円台と言われており、環境も豊かではありません。
では、どのようにして狭き門を通過するのでしょうか。
ひと昔前は、コネや元プロ野球選手が審判員になれた時代もあったようです。
現在、審判員になろうと思ったら毎年12月にロッテ浦和球場で行われる「NPBアンパイアスクール」に受講し、合格しなければなりません。
NPBアンパイアスクールは6泊7日で行われ、朝9時から夜21時30分までみっちりと練習を行います。毎年、約60名の定員に対し、150名以上の応募があり書類選考を見事通過した人のみ受講できます。
そして、最終日にNPB審判員が行う実技試験があり約60名の中から2~3名のみ合格します。
合格したからと言って直ぐに2軍戦で審判が出来るわけでもなく、四国アイランドリーグなどの独立リーグで研修。そして最終選考を経て、ようやく2軍での育成審判員として登録されます。
とてつもなく長い道のりを経て1軍での審判が出来る訳です。
経済的にも厳しく、常に評価が求められプレッシャーとの戦いをしてデビューをしていると思うと尊敬してしまいます。
このストーリーや苦労を知っていれば、ロボットに審判をさせれば誤審は無くなる。など言うことは出来なくなりますね。
まとめ
野球の審判を本格的にする事に対して大きな壁があると思う人もますが、実は簡単に登録が出来てしまうことがわかりましたね。
しかし、本当の苦労は審判員を始めてからです。
ここ数年、審判員の減少と高齢化が問題となっていますが野球を心の底から愛している人には、最高のプレーを最高の場所で見ることができます。
興味のある人は近くの連盟に問い合わせて是非、審判生活をしてみてくださいね!
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