野球の中でも最も重要な役割を果たす投手。そして、投球フォームにも様々なフォームがあります。
投球フォームにより、自分の得意とする球種を生かしたり、逆に投球フォームによりカバーすることもできます。
今回は野球の投球フォームについて解説します。
オーバースロー
オーバースローとは投球の中で最も一般的な投球方法になります。
イメージとしては、上から投げ下ろすような投球フォームです。
高い位置からボールをリリースし、角度のあるボールを投げ込むことが出来ます。
また、投球する際に腕を大きく振り下ろすため早い球を投げる事と縦に落ちる変化球と相性が良いとされています。
オーバースローは基本的なフォームであり、ほとんどの人がオーバースローで投球しますが、中でもオーバースローの長所を発揮できる選手としては、長身の選手や速球派の投手が向いていると言えます。
球速が出やすい。
変化球が投げやすく、多くの種類の変化球を投げる事ができる。
角度のあるボールを投げることができる。
コントロールがつけにくい。
球威が無い投手は簡単に攻略されてしまう。
デメリットもいくつかあり投球が大きな動作となるため、どうしてもコントロールが付けにくくなってしまいます。
また、多くの投手がオーバースローで投球しているため打者も投球フォームに慣れてしまい中途半端な投手は簡単に打たれてしまうデメリットもあります。
オーバースローで投げる代表的な投手は、前田健太選手、田中将大選手、藤川球児選手などです。
サイドスロー
サイドスローは、オーバースローのフォー無で腕が横から出る(横投げ)投球方法です。
サイドスローの特徴としては、投手の利き手と同じ打席に立つ打者に対して投手のリリースポイントが見づらいという所が一番の特徴です。
また、横に曲がるカーブやスライダーなどの変化球と相性が良く、サイドスローで投球することにより変化が大きくなるメリットがあります。
投球に横からの角度が付けられる。
横系の変化球が生きてくる。
コントロールが付けやすい。
球速が出にくい。
肘への負担が大きい。
縦系の変化球が投げにくい。
オーバースローに比べサイドスローはコントロールが付けやすいため、コントロールの悪い投手はサイドスローへ変更する投手もいます。
また横からの角度が付きやすくなるため、ベースを横切るいわゆる「クロスファイヤー」が生きてくるため外へのストライクゾーンが大きく広がります。
ただし、球速が出にくかったり投手への肘の負担が大きいデメリットもあります。
サイドスローで投げる代表的な投手は、平良拳太郎選手、高梨雄平選手、斎藤雅樹氏などです。
スリークォーター
スリークォーターは、オーバースローとサイドスローの丁度真ん中くらい(45度くらい)の角度から腕が出る投球フォームです。
スリークォーターの一番の特徴としては、投手の身体への負担が少なく、故障や怪我が少ないのが特徴です。
サイドスロー同様、コントロールが付けやすいため、コントロールの悪い投手はスリークォーターへ変更する投手もいます。
球速が出やすい。
変化球が投げやすく、多くの種類の変化球を投げる事ができる。
コントロールが付けやすく、故障も少ない。
球威が無い投手は簡単に攻略されてしまう。
スリークォーターはメリットが非常に多く、逆にデメリットも少ないため多くの投手がスリークォーターで投球をしています。
スリークォーターで投げる代表的な投手は、菊池雄星選手、石井一久氏、杉内俊哉氏などです。
アンダースロー
アンダースローとは投手が地面スレスレのところから投球し、球が浮き上がってくるような投球です。この様子から潜水艦を例え「サブマリン投法」とも呼びます。
非常に独特な投球方法で、球速はプロ野球選手でも90K前半と遅いものの独特な球筋と変化から打者を翻弄させて打ち取るフォームです。
肩が弱い投手でも打者を打ち取る事ができる。
アンダースローの投手があまりいないため打者を翻弄できる。
肘や腰への負担が非常に大きい。
投球フォームをマスターするまでに時間がかかる。
アンダースローの投手は、早い球を投げる事が出来なくても打者からアウトが取れるため、肩が弱い選手はあんあースローの方が向いています。
しかし、アンダースローをマスターするまでに時間が掛かり、選手への肘や腰への負担も大きくなります。
アンダースローで投げる代表的な投手は、高橋礼選手、牧田和久氏、青柳晃洋氏などです。
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