ボールがベンチに入ったらどうなる?

ルール

野球の試合中にボールがベンチに入ると安全進塁権が発生します。

他にもボールデッドソーンにボールが入るケースが様々発生します。

今回はボールがベンチに入るなど安全進塁権が与えられるケースと対処方法を現役審判員が詳しく解説します。

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安全進塁権とボールデッドとは

安全進塁権とは、打者または走者が与えられた塁までアウトにされる恐れなく進塁することができる権利です。

また、ボールデッドゾーンとはフィールドゾーン(球場内)よりボールが外に出てプレイの継続が出来ない場所のことを言います。

主に、ベンチ内や観客席。
そして、各野球場で定められたラインより外にボールが出ることを意味します。

守備側のチームがルール違反をする。
またはボールが球場外へ出てしまった時など一定の条件で安全進塁権が与えられます。

その他にもフォアボール(四球)、デッドボール(死球)も安全進塁権の中に入ります。

今回は、プレイ中に守備側のチームの悪送球などによりボールがベンチまたは観客席などのボールデッドゾーンへ入った場合の解説をします。

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野手の送球がボールデッドゾーンに入る

試合の中で一番多いのが野手の悪送球による安全進塁権です。

例えば内野手が打球を捕球し、走者をアウトにしようと思い1塁へ送球したら悪送球となりベンチに入った。
などの例が考えられるでしょう。

2個の塁が与えられる場合──送球が、競技場内に観衆があふれ出ていないときに、スタンドまたはベンチに入った場合。

判員は2個の進塁を許すにあたって、次の定めに従う。すなわち、打球処理直後の内野手の最初のプレイに基づく悪送球であった場合には、投手の投球当時の各走者の位置、その他の場合は、悪送球が野手の手を離れたときの各走者の位置を基準として定める。(ベンチの場合は、リバウンドして競技場に戻ったかどうかを問わない。)
(野球規則5.06 b 4(G))

野球規則に記載があるように、送球(悪送球)が、スタンドまたはベンチに入った場合は2個の塁が与えられます。

また、各走者がどの時点から2個の進塁が認められるかについても規則に記載があります。

規則説明 〝悪送球がなされたとき〟という術語が、その送球が実際に野手の手を離れたときのことであって、地面にバウンドした送球がこれを捕ろうとした野手を通過したときとか、スタンドの中へ飛び込んでプレイからはずれたときのことではない。(野球規則5.06 b 4(G))

悪送球を行った野手が、その送球が実際に野手の手を離れたときに走者がどの塁を占有していたかで判断されます。

例えば、野手がボールを離していた瞬間に1-2塁間に居れば3塁まで。
打者走者が1塁へ到達していなければ2塁までの安全進塁権となります。

具体的な例を挙げて確認します。
(ケース1)
  1. 走者1塁の場面で打者は内野ゴロを打った。
  2. 捕球した遊撃手は1塁へ送球したが悪送球となった。
  3. 遊撃手が送球を手から離したときに1塁走者は1-2塁間、打者走者は1塁へ達していなった。

このケースでは、1塁走者は1-2間にいるため1塁を起点として3塁までの進塁が与えられる。
打者走者は、1塁へ到達していないため本塁を起点として2塁までの進塁が与えられます。

(ケース2)
  1. 走者1塁の場面で打者は内野ゴロを打った。
  2. 捕球した遊撃手は2塁へ送球したがセーフとなった。
  3. 二塁手は捕球後1塁へ送球したが悪送球となった。
  4. 二塁手が送球を手から離したときに打者走者は1塁へ達していなった。

ケース1と似ている場面になりますが、起点となる野手の送球は打球を捕球して2塁へ送球した遊撃手ではありません。

悪送球をした二塁手が起点となります。

そのため2塁がセーフとなっているという事は1塁走者は2塁へ到達しています。

よって1塁走者は2塁を起点として本塁までの進塁が与えられる。
打者走者は、1塁へ到達していないため本塁を起点として2塁までの進塁が与えられます。

野手の悪送球の場合は・・・
  1. 送球が、スタンドまたはベンチに入った場合は2個の塁が与えられる。
  2. 悪送球が野手の手を離れたときの各走者の位置を基準として定められる。
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野手に触れた打球がボールデッドゾーンに入る

野手の送球がボールデッドゾーンに入る以外に、打球が野手に触れたり弾いたことによりボールデッドゾーンに入る場合もあります。

バウンドしてスタンドに入るか、または野手に触れて進路が変わって、一塁または三塁のファウル線外にあるスタンドに入った場合。(野球規則5.06 b 4(F))

このような場合も野球規則にあるように2個の安全進塁権が与えられることになります。

例えば、1塁線に強烈な打球が飛び1塁手の身体に当たり弾いたフェアボールがスタンドまたはベンチなどに入った場合が考えられます。

野手が故意にボールの進路を変える

野手が故意にボールの進路を変更した場合はどうなるでしょうか。

野手が打球を故意に妨害した。
または送球を故意に妨害したかにより安全進塁権で進める個数が変わってきます。

いずれも妨害行為をした時点での走者の位置から起点とする事は共通となります。

野手が打球を故意に妨害した場合

野手が打球を故意に妨害場合とは、打者が打った打球を野手の身に着けているグローブ、帽子などを投げつけてボールを止めようとした場合です。

3個の塁が与えられる場合──野手が、帽子、マスクその他着衣の一部を、本来つけている個所から離して、フェアボールに故意に触れさせた場合。(野球規則5.06 b 4(B))
3個の塁が与えられる場合──野手が、グラブを故意に投げて、フェアボールに触れさせた場合。(野球規則5.06 b 4(C))
この際はボールインプレイであるから、打者はアウトを賭して本塁に進んでもよい。

このような場合は3個の安全進塁権が与えられます。

野手が送球を故意に妨害した場合

野手が送球を故意に妨害した場合とは、野手が塁などに送球したボールを野手の身に着けているグローブ、帽子などを投げつけてボールを止めようとした場合です。

2個の塁が与えられる場合──野手が、帽子、マスクその他着衣の一部を、本来つけている個所から離して、送球に故意に触れさせた場合。(野球規則5.06 b 4(D))
2個の塁が与えられる場合──野手が、グラブを故意に投げて、送球に触れさせた場合。(野球規則5.06 b 4(E))
この際はボールインプレイである。

このような場合は2個の安全進塁権が与えられます。

野手が故意にボールを変えた場合についての解説は以下の記事を参考にしてください。

ボールデッドゾーンに入って捕球した場合

野手が勢い余ってボールデッドゾーンに入って捕球した場合はどうなるのでしょうか。

答えは捕球するときに、野手の足がどの位置にあったかで「アウト」または「ファウル」が決まります。

【原注1】 野手は捕球するためにダッグアウトの中に手を差し伸べることはできるが、足を踏み込むことはできない。野手がボールを確捕すれば、それは正規の捕球となる。ダッグアウトまたはボールデッドの個所(たとえばスタンド)に近づいてファウル飛球を捕らえるためには、野手はグラウンド(ダッグアウトの縁を含む)上または上方に片足または両足を置いておかなければならず、またいずれの足もダッグアウトの中またはボールデッドの個所の中に置いてはならない。正規の捕球の後、野手がダッグアウトまたはボールデッドの個所に踏み込んだり、倒れ込んだ場合、ボールデッドとなる。(野球規則5.09a(1))

このように捕球するときに、野手の足がグラウンド上または上方に片足または両足を置いておかなければいけません。

捕球が認められアウトになる場合

絶対条件として、捕球の際に野手の足がグラウンド上または上方に片足または両足を置いた状態が絶対条件となります。

また、どちらかの足がグラウンド上に残っていれば手を差し伸べて捕球した場合には「アウト」が成立します。

その際に、捕球した野手がグラウンド上に残っている場合はインプレーとなり走者のタッチアップも当然に認められます。

捕球が認められずファウルになる場合

例えばベンチ内に打球が飛んだ際に、ベンチに入り込み打球を捕球してもファウルとなります。

設備が整った野球場であれば問題ありませんが、小学生などのように学校の校庭で試合をする際には白線がボールデッドゾーンの印となります。

このような場合は白線を踏んでいないか良く観察しておく必要があります。

また、手を差し伸べたが観客が妨害をして捕球出来なかった場合も野手が自ら危険を冒して捕球しようとしているため観客の妨害は認められずファウルとなります。

野手が捕球後にボールデッドゾーンに入り込んだ場合

野手が捕球する際に、どちらかの足がグラウンド上に残っていればアウトが成立します。

捕球後、野手が勢い余ってボールデッドゾーンに入り込んだ、倒れた場合はどうなるでしょうか。

この場合はアウトは認めれら、ボールデッドとなります。

そして走者がいる場合は1個の安全進塁権が与えられます。

【原注】 野手が正規の捕球をした後、《ボールデッドの個所に踏み込んだり、倒れ込んだ場合、》ボールデッドとなり、各走者は野手が《ボールデッドの個所に入ったとき》の占有塁から1個の進塁が許される。(野球規則5.06b3(C))

走者がいない場合や、2アウトの場合は打者または走者に安全進塁権は発生しません。
  • 捕球の際に野手の足がグラウンド上または上方に片足または両足を置いた状態で捕球をする。
  • ボールデッドゾーンに踏み込んだ状態で捕球しても「ファウル」となる。
  • 捕球後にボールデッドゾーンに入ったら1個の安全進塁権が与えられる。

まとめ

野球の試合でボールがボールデッドゾーンに入ることはよくあります。

今回概説したように様々なケースがあり、ケースにより何個の安全進塁権利が与えらるか変わってきます。

ルールをしっかり把握して試合に臨みましょう!

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