野球のバッティングの基本となる練習が「素振り」です。
野球を行っている人であれば毎日素振りをしている人も多いはずです。
しかし、素振りは何のために行うものなのか意外と知らない人が多いのです。
とりあえず、監督やコーチから「毎日素振りを〇〇回しろ!」と言われ行っている人もいます。
今回は野球の基本である素振りについて解説します。
素振りは野球のキホン
野球の守備の基本は「キャッチボール」です。
キャッチボールと同様に大切となるのが「素振り」です。
しかし、何となく素振りの回数をこなしていても全く意味はありません。
むしろ時間の無駄となり、行わない方がマシです。
素振りは、意味を把握したうえで目的をもって行うことで非常に大切な練習となります。
素振りを行う目的
素振りの目的は大きく分けて5つあります。
まずは素振りを行う目的を理解しましょう。
そして、子供に指導する場合は理解させる必要があります。
バットを振り切る力をつける
バットの重さは学童野球のバットで580g前後の重さのバットが良く使われます。
そして、高校野球のバットであれば最低900g以上のバットを使用することが義務付けられています。
この重さのバットを力強く振り切らなければ試合では通用しません。
そして、バットを力強く振ることで、ボールの勢いに負けることなく弾き返すことができます。
身体に覚えさせる
人間は同じ動作を何度も繰り返し反復することで身体に覚えさせます。
野球も同様で、正しいフォームで毎日何度も素振りをすることで身体に染み込ませることが可能です。
試合の緊張するような場面でも同様のバッティングフォームで打球を打つことにより安打を打つことができます。
リラックスした状態で常に打席に立つためにも反復した練習が必要です。
苦手コースの克服
打席に立つと誰もが自分の苦手なコースがあります。
アウトコースとインコースではバットの振り方や出し方が当然に変わってきます。
苦手なコースにどうやってバットを出すのが考えてスイングすることで苦手コースが克服できます。
フォームのチェック
ボールを遠くに飛ばしたり、強い打球を打つためには正しいバッティングフォームで打つことが大切です。
反復して行う素振りや、練習用具を使用して矯正することもできます。
スイングスピードを上げる
バッティングで遠くに飛ばすためにも、スイングスピードを上げることは大切なことです。
スイングスピードを上げるためにはバットを振る筋力とフォームが大切となります。
一般的に小学生で85km/h・中学生で105km/h・高校生で110~105km/hと言われています。
効果的な素振りの方法
素振りは目的をもって行うことで初めて効果を発揮します。
次の3つをイメージして行うようにします。
投手をイメージする
試合と同様、投手がボールを投げ、自分の所へボールが投球されるイメージを持ちながら素振りを行うことが大切です。
投手が右投げ・左投げどちらかを想像してバットを振る。
ワインドアップ・セットポジションを想像してバットを振る。
試合前には、相手チームの投手を想像して素振りをするのも効果的です。
ストライクゾーンを9分割にする
写真のようにストライクゾーンを9分割にして素振りをする必要があります。
試合でバッテリーは様々なコースにボールを投げストライクカウントを取りに来ます。
様々なコースをイメージして素振りをすることで各コースに対応できるようになります。
また、素振りをする際に意識するコースは対角線上に順番を変えて素振りをすると効果があります。
打球の方向を意識する
素振りをする際には、どのような軌道のボールを打つのかイメージすることも大切です。
基本的にはセンター方向から逆方向へ打つイメージで素振りを行います。
ときには、流し打ち・引っ張り・内野への叩きなど様々なケースをイメージするのも効果があります。
素振りの回数は?
素振りの回数は何回行えば良いのでしょうか。
結論は、当然回数ではありません。
イメージを持って目的を持ち、どれだけ集中して行えるかになります。
しかし、モチベーションの継続として回数は必要だと感じます。
世界的に有名なイチロー選手は高校時代に毎日、就寝前に10分間の素振りを3年間一日も欠かす事無く行ったそうです。
素振りの効果を出すためにも小学生で一日100回。
高校生以上で一日300回以上は必要ではないでしょうか。
一番大切なことは毎日継続して素振りを行うことです。
まとめ
素振りの重要性について説明してきました。
素振りは練習の中でとても大切な役割があります。
一見、地味で面白味の無い練習ですが基本をどれだけ大切にするかで成長が変わってきます。
また、バットさえあれば何処でも練習する事もできます。
隙間時間を見つけ基本となる練習を徹底しましょう。
コメント